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副作用が少なく、使いやすいことから、第一選択として使われることも多いARB。
心・腎保護作用、尿タンパク減少作用があることから、特に慢性心不全、CKD、糖尿病患者などへの使用が推奨されています。
またCCBと併用することで、CCBの副作用による浮腫などを改善できることもあります(カルシウム拮抗薬の使い分け参照)。
今回はこれらの特徴を「降圧力順(目安)」に比較してみたいと思います。
アジルサルタン(アジルバ®︎)
降圧力はARBの中では最も高いといわれます。
半減期もそこそこ長いため、夜間・早朝高血圧にもある程度対応可能です。
オルメサルタン(オルメテック®︎)
こちらもARBの中では降圧力高め。
NADPHオキシダーゼを阻害し、抗酸化作用・抗ストレス作用・抗コレステロール作用・脳血流増加作用をもつとされます。
テルミサルタン(ミカルディス®︎)
半減期が最も長く、持続力に優れます。
PPARγを活性化するため、糖・脂質代謝を改善するとされます。
空腹時は血中濃度が上がるため、服用は食前or食後に統一するとよいでしょう。
カンデサルタン(ブロプレス®︎)
ACE阻害薬が不適な場合の慢性心不全に適応あり。
イルベサルタン(アバプロ®︎/イルベタン®︎)
半減期長め。
腎症にエビデンス豊富なため、CKDに適。
バルサルタン(ディオバン®︎)
半減期短め。
ディオバン事件後、あまり処方されなくなってしまった。ARBが活躍し出した当初は様々な患者に貢献していたため、やや残念なところ。
ロサルタン(ニューロタン®︎)
血圧低下作用が最も低いといわれますが、そのことが逆に活躍の場を広げています。
例えば、慢性心不全ではβ遮断薬や利尿剤を良く使うため「RAS阻害薬で心保護したいが、これ以上血圧は下げたくない」という時。
同様に「血圧は下げたくないが、腎保護作用が欲しい」といった時にもよいでしょう。
また、URAT1(尿酸トランスポーター)を阻害し尿酸値を下げるため、高尿酸血症の方や、利尿剤による尿酸値の上昇が懸念される方への併用薬として有用。
同様の作用はイルベサルタンにもありますが、200mg/dayなどといった高用量でのことなので、臨床応用はややしづらいと思われます。
注意点
心・腎保護効果はほぼ確定的ですが、その他の「サブ効果」についてはエビデンスに乏しい部分もあり、医師の好みや考え方で左右されることもあります。
また、大切なのが「塩分過多」で効果が減弱するという点。
そういう方へはCCBや利尿剤が適する場合があるので、理解しておくとよいでしょう。
<参考> ・CCBの使い分け ・利尿薬の使い分け
コメント
[…] ARB […]
[…] またこの場合、塩分の取り込みを促進するRA系が活性化していないため、RA系阻害薬の効果が薄いことからも、利尿薬が効果的とされています(ARBの使い分け参照)。 […]
[…] ・ARBの使い分け […]
[…] 【薬剤師執筆】 ARBの使い分け | こころセルフ […]
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