【薬剤師執筆】過活動膀胱治療薬の使い分け

薬の使い分け
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耳で覚える薬の使い分け〜過活動膀胱治療薬〜【薬剤師・勉強】
過活動膀胱治療薬の使い分けを解説しています。音声のみで恐縮ですが、通勤途中や寝る前、スキマ時間の勉強に。文章をご希望の方はブログをご参照ください。【薬剤師執筆】過活動膀胱治療薬の使い分け/※2021/03/05現在の情報です。定期的に更新致します...

過活動膀胱は、尿意切迫感を必須とした症状症候群であり、頻尿・夜間頻尿・場合によっては切迫性尿失禁を伴います。

命に関わる病気ではありませんが、QOLを維持するためには軽視できない疾患です。

今回はその治療薬について、まとめてみます。

抗コリン薬

過活動膀胱における第一選択薬のひとつ。

「便秘」「口渇」「霞目」「認知機能障害」などの抗コリン性副作用に注意が必要です。

現在ではなるべく膀胱選択性の高いものが使用される傾向にありますが、それでもこれらの副作用は起きてくるため、場合によってはβ3刺激薬への変更も考慮します。

膀胱選択性が高いものは

・ベシケア®︎(ソリフェナシン)
・デトルシトール®︎(トルテロジン)
・ウリトス®︎/ステーブラ®︎(イミダフェナシン)
・トビエース®︎(フェソテロジン)

であり「ベシケア®︎」は特に膀胱選択性が高いです。

作用時間の短い「ウリトス®︎/ステーブラ®︎」のみ「1日2回」ですが、これを利用して「夜間頻尿に夜のみ服用する」といった方法が取られることがあります。

「デトルシトール®︎」と「トビエース®︎」の活性代謝物は同じですが、トビエース®︎はCYP2D6活性による個人差が小さくなっています。また、トビエース®︎は8mgまで増量できるため、更なる効果が期待できます。

その他の薬剤としては「バップフォー®︎」「ポラキス®︎」や、ポラキス®︎を貼付剤化した「ネオキシ®︎テープ」もあります。

β3刺激薬

<薬剤例>
・ベタニス®︎(ミラベグロン)
・ベオーバ®︎(ビベグロン)

抗コリン薬でみられる「便秘」「口渇」「霞目」「認知機能障害」などのリスクが少なく、抗コリン薬と並び第一選択薬として使用される薬です。

「ベタニス®︎」では生殖器への影響に関する「警告」や、重篤な心疾患・妊婦・授乳婦・重度の肝障害への「禁忌」がありますが、「ベオーバ®︎」では警告はなく、禁忌は「注意」となっています。

相互作用についても「ベタニス®︎」はCYP2D6阻害に基づく「禁忌」がありますが(フレカイニド・プロパフェノン)、「ベオーバ®︎」はCYP3A4関連の一部が「注意」となっているのみです。

その他

「ブラダロン®︎(フラボキサート)」は安全性が高いですが効果も強くありません。

腹圧性尿失禁にはβ2刺激薬である「スピロペント®︎(クレンブテロール)」が使用されます。

三環系抗うつ薬やエストロゲンにも効果はあるようですが、推奨度は低いです。

前立腺肥大との合併時の治療

前立腺肥大と過活動膀胱を合併する場合は、例えばα1遮断薬と抗コリン薬など、相反する作用の薬を併用することがあります。

ただしこの際はα1遮断薬など前立腺肥大の薬を先に投与するなど、尿閉に注意していく必要があります。

<参考>
・前立腺肥大症治療薬の使い分け

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