【薬剤師執筆】硝酸薬の使い分け

薬の使い分け
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耳で覚える薬の使い分け〜硝酸薬〜【薬剤師・勉強】
硝酸薬の使い分けを解説しています。音声のみで恐縮ですが、通勤途中や寝る前、スキマ時間の勉強に。文章をご希望の方はブログをご参照ください。【薬剤師執筆】硝酸薬の使い分け/※2021/01/11現在の情報です。定期的に更新致しますが、最新の情報は添付...

耐性の問題や、長期予後のエビデンスにやや劣ることから、使用頻度は下がりましたが、現在でも発作時の頓服や貼付薬のメリットなどを生かして使用される硝酸薬。

今回はそれらの使い分けについて、まとめてみます。

各成分の特徴

ニトログリセリン

古典的な硝酸薬。「ニトロペン®︎」「ミオコール®︎スプレー」といった発作時の舌下薬と、「ニトロダーム®︎TTS」などの貼付薬があります。

肝初回通過効果でほとんどが代謝されるため、内服薬はありません。

硝酸イソソルビド(ニトロール®︎/フランドル®︎)

錠・徐放カプセル・テープ・スプレーと、様々な剤形があります。

発作時は「ニトロール®︎錠」の舌下や、「ニトロール®︎スプレー」を使用します。

ニトログリセリン同様、肝初回通過効果を受けるため、予防薬としては徐放製剤や貼付薬を使用します。

ちなみに正確には「二」硝酸イソソルビド。

一硝酸イソソルビド(アイトロール)

上記二種と異なり肝初回通過効果をほぼ受けず、個人差が少ないとされています。

こちらは予防用の内服薬のみです。

特に一般名処方の際、「硝酸イソソルビド」「一硝酸イソソルビド」は過誤の原因となりやすいので注意が必要。

ニコランジル(シグマート®︎)

硝酸薬(NO)としての血管拡張作用のほかに、ATP感受性Kチャネルの開口作用を併せ持ち、「NKハイブリッド薬」などとよばれることもあります。

後者の作用はプレコンディショニング効果による心筋保護作用につながり、長期的な心血管イベントの予防に寄与します。

一般的な硝酸薬と異なり、耐性も生じにくく、低血圧や反射性頻脈などの副作用リスクも低いことから、冠動脈疾患の二次予防としてよく使用されます。

頓服薬の注意点

胸痛発作時の薬は特に頭痛・めまいを起こしやすいです。

座位で使用することや、頭痛時は足を高くして横になるなどの指導も大切です。

また、規定量を使用しても効果がない時は直ちに連絡する必要があります。

テープ剤の「貼付間隔・部位」と「切断・入浴の可否」

「1日1回」で目にすることが多いですが、ニトログリセリンテープ「5mg」(ミリス®︎テープ)は「1日2回」、硝酸イソソルビドテープ(フランドル®︎テープ)は「24時間毎 or 48時間毎」と、違いがあります。

部位も製剤によって異なり、ミリス®︎テープは「胸部、上腹部、背部、上腕部又は大腿部」、その他のニトログリセリンテープ(ニトロダーム®︎TTSなど)は「胸部、腰部、上腕部」、硝酸イソソルビドテープ(フランドル®︎テープ)は「胸部、上腹部又は背部」です。

ニトログリセリンテープのうち、ニトロダーム®︎TTSは切断不可ですが、他は理論上は切断可能(剥がれやすくなったりする可能性はあり)。硝酸イソソルビドテープ(フランドル®︎テープ)も切断可能。

どの製剤も貼ったまま入浴可能ですが、血圧低下に注意。いったん剥がして貼り直すこともできますが、ニトログリセリンテープ各種は1時間程度で血中濃度が低下してしまうため、早めに貼り直す必要があります。

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