【薬剤師執筆】フィブラートの使い分け

薬の使い分け
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スタチンが主にLDLコレステロールを下げるために使われるのに対し、TG(中性脂肪)の減少やHDLコレステロールの上昇を期待して使われるフィブラート。

2018年にはスタチンとフィブラートの原則併用禁忌が解除になったことでも話題になりました。

今回はそれらの使い分けについて、まとめてみます。

※「第一世代」と呼ばれるクロフィブラートとクリノフィブラートについては、現在ではほとんど使われないため、割愛します。

用法による使い分け

<1日1回>
・フェノフィブラート(トライコア®︎/リピディル®︎)
<1日2回>
・ベザフィブラート(ベザトール®︎)
・ペマフィブラート(パルモディア®︎)

フィブラートは基本的に長期で服用することになるため、利便性を考えるとフェノフィブラートに軍配。

副作用による使い分け

ペマフィブラート(パルモディア®︎)は脂質代謝に関わるPPARαへの選択性が高く、副作用が少ないとされています。

一方、ペマフィブラートのみ肝代謝であり、CYPやOATP(有機アニオントランスポーター)の基質となるため、これらに影響する薬との併用には注意が必要です。

ベザフィブラート(ベザトール®︎)は肝障害に対する禁忌がありません。

腎障害の際は、すべての薬で注意が必要です。

副次効果による使い分け

フェノフィブラート(トライコア®︎/リピディル®︎)には

・糖尿病性網膜症の抑制
・糖尿病性腎症の抑制
・糖尿病による下肢切断リスク減少
・尿酸排泄の促進(URAT1の抑制)

など様々な副次効果が報告されています。

ペマフィブラート(パルモディア®︎)でも

・糖尿病性網膜症の抑制

が報告されています。

合併症のある方では、これらを考慮して処方されることもあります。

コメント

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