【薬剤師執筆】漢方薬(冷え症)の使い分け

薬の使い分け

冷え症に対して奏効する西洋薬は少なく、漢方薬が活躍する分野のひとつでもあります。

今回はそれらの使い分けについて、まとめてみます。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯

手足が冷え、時に腹痛や頭痛のする際に使用します。血の不足を補うため、月経のある女性や、低血圧・貧血ぎみな人に適します。「冷房病」に使われることも。

真武湯

冷え、特に腹部が冷えて下痢しやすく、疲れやすい人に適します。

人参湯

胃腸が冷えやすく、胃の不快感や下痢を起こしやすい人に適します。特に冷えが強い場合には附子を加えて附子理中湯とすることがあります。

桂枝茯苓丸

女性の更年期障害や月経関連症状によく利用され、体力があり、手足は冷えるがのぼせるといった、いわゆる「冷えのぼせ」などに有効です。

当帰芍薬散

女性の更年期障害や月経関連症状によく利用され、体力がなく、冷えやすい人で月経痛などの痛みがある場合に適します。

温経湯

女性の利用が多く、足腰が冷えるが上半身には熱がこもり、手のほてりや皮膚(特に唇など)の乾燥が目立つ人に適します。

五積散

体表と胃腸を温める漢方薬で、冷えがあり疲れやすく、胃弱や月経、神経痛などがある場合に使用されます。

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