【薬剤師執筆】漢方薬(浮腫)の使い分け

薬の使い分け

浮腫(むくみ)に対しては利尿薬が使われることが多いですが、漢方薬にも有用なものがあります。

今回はそれらの使い分けについて、まとめてみます。

五苓散

水分代謝を改善し、下肢浮腫をはじめとした様々な浮腫に利用されます。近年では脳神経外科領域でも注目されており、脳浮腫や慢性硬膜下血腫などに応用することもあります。

柴苓湯

五苓散と小柴胡湯の合方で、浮腫のほか吐き気や食欲不振などを伴う際に有効です。こちらも脳神経外科にて使用されることがあります。

因陳五苓散

肝疾患・黄疸・二日酔い・かゆみなどを伴う場合に使用されます。

防已黄耆湯

色白で水太り体質、汗かきといった人の体質改善に用いられ、足や膝に溜まった水を除きます。

八味地黄丸

主に高齢者で、腎精(精気)が失われることで起こった、むくみやしびれ・排尿障害などを改善します。

牛車腎気丸

八味地黄丸の適応で、特にむくみやしびれが強い際に用いられます。

越婢加朮湯

腎疾患・ネフローゼなどに伴う浮腫を改善するもので、小児にもよく用いられます。

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