【薬剤師執筆】漢方薬(めまい)の使い分け

薬の使い分け

めまいに対しては西洋薬の種類も限られており効果不十分なことも多く、漢方薬が必要とされるケースも少なくありません。

今回はそれらの使い分けについて、まとめてみます。

五苓散

水分代謝を改善してめまいを軽減します。吐き気やむくみを伴う場合に有効なほか、天気が悪くなると生じるめまいにも効果的です。

苓桂朮甘湯

めまい・立ちくらみ・動悸などを改善します。五苓散と同様に利水薬ですが、こちらはどちらかというと慢性的な症状に使用します。

月経や貧血など血を補う必要のある際は、四物湯との合方である連珠飲が適します。

半夏白朮天麻湯

胃腸が虚弱で下肢の冷えがある人のめまい・頭痛・低血圧などを改善します。

釣藤散

胃腸の虚弱がある人のめまい・頭痛を改善する点は半夏白朮天麻湯と同様ですが、こちらは高血圧ぎみでイライラしやすい場合に適します。

真武湯

冷えがあり下痢しやすい人のめまい、特にふわふわとした浮動性めまいに使用されます。冷えがない場合は苓桂朮甘湯。

黄連解毒湯

体力があり、のぼせやイライラといった神経の高ぶりがある人のめまいに使用されます。

桂枝茯苓丸

体力があり、胃腸が強く、暑がり、といった体質の女性の更年期や月経に関連しためまいに用いられます。

当帰芍薬散

体力がなく、胃腸虚弱、冷え性・貧血・疲れやすい、といった体質の女性の更年期や月経に関連しためまいに用いられます。

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