【薬剤師執筆】胆石溶解薬の使い分け

薬の使い分け
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耳で覚える薬の使い分け〜胆石溶解薬〜【薬剤師・勉強】
胆石溶解薬の使い分けを解説しています。音声のみで恐縮ですが、通勤途中や寝る前、スキマ時間の勉強に。文章をご希望の方はブログをご参照ください。【薬剤師執筆】胆石溶解薬の使い分け/※2021/02/09現在の情報です。定期的に更新致しますが、最新の情...

肥満や脂質異常症、胆嚢・腸管の機能低下などが原因で起こり、右脇腹やみぞおち(右季肋部)などに激しい痛みを生じる胆石。

以前は女性に多いとされていましたが、現在では男性の発症率も増加しています。

今回はその治療薬の使い分けについて、まとめてみます。

胆石の分類

胆石は、胆嚢内にできる「胆嚢結石」と、胆管内にできる「胆管結石」に分けられ、胆管結石は「総胆管結石(肝臓の外〜十二指腸)」と「肝内結石(肝臓内の胆管)」に分けられます。

頻度は胆嚢結石が70〜80%、総胆管結石が10〜20%、肝内結石が1〜4%です。

一般に薬物療法の適応となるのは「胆嚢結石の一部」です。

胆嚢結石は再発率が高いため、薬物療法でなく胆嚢摘出術を行って根治を目指すことも多いです。

総胆管結石は内視鏡的治療、肝内結石は経過観察または内視鏡的治療を主に行います。

胆石の種類

胆石は大きく分けて「コレステロール胆石」と「色素胆石」があり、一般に薬物療法の適応となるのは「コレステロール胆石」です。

このうち「外殻石灰化を認めない=X線陰性・CT値<60HU」「直径15mm未満」「胆嚢機能低下なし」などの要素を満たす場合に、胆石溶解薬を使用します。

色素胆石は「ビリルビンカルシウム石」などが代表的で、胆汁の細菌感染などが原因といわれています。

胆石溶解薬

ウルソデオキシコール酸(UDCA:ウルソ®︎)

主に使用される胆石溶解薬で、肝疾患などにもよく使用されます。

単独投与(6ヵ月)により、直径15mm未満の胆石における完全溶解率は24〜38%と報告されています。

シンバスタチンの併用により溶解効果が向上したという報告があり、高コレステロール血症が未治療の場合は合わせてスタチンが処方されるかもしれません。

副作用は少なめですが、人によっては軟便・下痢になることがあります。

ケノデオキシコール酸(CDCA:チノ®︎)

有効性や安全性の面ではUDCAのほうが優れているため、現在ではあまり使用されません。適応も胆石のみ。

UDCAとの併用(6ヵ月)により、直径15mm未満の胆石における完全溶解率は52〜62.8%と、UDCA単独を上回る結果が報告されているため、併用薬として使用されることがあるかもしれません。

下痢や肝機能障害などに注意。

催胆薬と排胆薬

ウルソ®︎やチノ®︎のように胆汁酸の分泌を促進するものを「催胆薬」といい、コスパノン®︎(フロプロピオン)のように胆汁排泄を促進するものを「排胆薬」といいます。

コスパノン®︎は鎮痛・鎮痙作用があり、胆石・胆嚢炎・胆管炎などによる腹痛を改善します。また、膀胱平滑筋にも作用するため、尿路結石にも有効です。

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