【薬剤師執筆】ニキビ治療薬の使い分け

薬の使い分け
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耳で覚える薬の使い分け〜ニキビ治療薬〜【薬剤師・勉強】
ニキビ治療薬の使い分けを解説しています。音声のみで恐縮ですが、通勤途中や寝る前、スキマ時間の勉強に。文章をご希望の方はブログをご参照ください。【薬剤師執筆】ニキビ治療薬の使い分け/※2021/04/19現在の情報です。定期的に更新致しますが、最新...

正式名称を「尋常性痤瘡」といい、思春期に多くの人が経験する、ニキビ。

瘢痕(陥凹)が残ったり、いじめにつながることもあり、決して軽視はできない疾患です。

近年ではより有効性の高い治療薬も登場しており、「たかがニキビ」ということなく受診することが望まれます。

今回はその治療薬について、まとめてみます。

ニキビの種類

ニキビは一般に

微小面皰(マイクロコメド)
→面皰(コメド:白ニキビ・黒ニキビ)
→赤ニキビ(炎症性皮疹のひとつ)
→黄ニキビ(炎症性皮疹のひとつ)

と進行していきます。

面皰(めんぽう・コメド)とは毛穴に皮脂が詰まった状態です。毛穴が閉じていて白っぽい状態を白ニキビ、毛穴が開いて黒っぽい状態を黒ニキビといったりします。

炎症が起きて赤くなった状態を赤ニキビ、更に進行して黄色い膿が生じた状態を黄ニキビといったりします。これらの状態を「炎症性皮疹」といいます。

「急性炎症期」→「維持期」と、段階を踏まえながら治療していくことになります。

両期間を通して有効な治療薬

「急性炎症期」「維持期」ともに推奨度がAの薬剤は、以下の3つです。

用法はすべて「1日1回、洗顔後」。

ディフェリン®︎ゲル(アダパレン)

角質の増殖を抑え、新たなニキビをできにくくします。

どちらかといえば「予防的」な作用なため、炎症を鎮めたい時は他薬の併用が必要なこともあります。

副作用として、乾燥・発赤・落屑・皮膚刺激などがあります。1〜2ヶ月程度で改善することが多いですが、事前に説明を。紫外線により悪化することもあるので、日焼け止めなどを使用するのもよいでしょう。

また、ビタミンA誘導体と同様の成分なため、妊娠中は禁忌です。

べピオ®︎ゲル(BPO:過酸化ベンゾイル)

抗菌作用と角質軟化・剥離作用をもちます。

耐性菌の報告がないため、ダラシン®︎と異なり維持期にも継続して使用可能です。

急性炎症期にも単独で有効性はありますが、他剤と併用することもあります。

ディフェリン®︎と同様の副作用があるため、こちらも事前に説明を。

保存方法は「凍結を避け25℃以下」。

エピデュオ®︎ゲル(アダパレン/BPO)

上記2種の配合剤。併用する際は利便性を考慮してこちらがオススメ。

塗布方法

洗顔後、化粧水や保湿剤は先に塗布し、後にこれらの薬を塗布します。

炎症部位(赤ニキビ・黄ニキビ)のみではなく、全体にまんべんなく塗り広げます(非炎症性皮疹にも効かせるため)。ダラシン®︎との違いに注意。

急性炎症期に有効な治療薬

急性炎症期には、アダパレン・BPO以外にも以下の治療薬が使用されることがあります。

ここでは推奨度がAのものを解説します。

ダラシン®︎Tゲル/ローション(クリンダマイシン)

アクネ菌に特化した抗菌薬。

耐性菌防止の観点から、基本的には急性炎症期のみの使用です。

用法は「1日2回、洗顔後」。

皮膚刺激などに注意。

「全体」ではなく「炎症部位」に局所的に使用します。

デュアック®︎配合ゲル(クリンダマイシン/BPO)

「ダラシン®︎」「べピオ®︎」の配合剤。ダラシン®︎と異なりこちらは「1日1回」。保存方法は「2〜8℃」。

その他の外用抗菌薬

「アクアチム®︎(ナジフロキサシン)」「ゼビアックス®︎(オゼノキサシン)」も推奨度はAです。

内服抗菌薬

中等症〜重症の症例では、内服抗菌薬を併用する場合もあります。

「ビブラマイシン®︎(ドキシサイクリン)」「ミノマイシン®︎(ミノサイクリン)」といったテトラサイクリン系を使用します。

食道滞留による食道潰瘍や、金属イオンとのキレートによる吸収阻害に注意。

維持期に有効な治療薬

原則として抗菌薬は中止し、アダパレン・BPOを中心とした薬剤で治療していきます。

その他の治療薬

推奨度はC1と劣りますが、「スタデルム®︎/ベシカム®︎」といったNSAIDs外用薬や「イオウ・カンフルローション」などが使用されることもあります。

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