2018年6月18日に、WHO(世界保健機関)が公表しているICD-11(国際疾病分類)にて、「ゲーム症(障害)」が採用されました。
アメリカ精神医学会のDSM-5という診断基準では、もっと以前の2013年から、「インターネットゲーム依存症」が記述されています。
確かに最近では、子供だけでなく大人が、夢中になってゲームしている姿を良く目にします。
かくいう私もゲーム好きで、暇な時は結構やったりします。
では果たして、ゲームすることは脳やメンタルにどのような影響を与えるのでしょうか。
有名な、東北大学の川島隆太教授によれば、テレビやゲームを長時間利用すると、その後に前頭葉の機能が低下するということです。
前頭葉には「感情」「記憶」「思考」「判断」などの役割があり、うつ病や認知症で機能低下している部分です。
つまり長時間のゲームにより、気分や記憶の障害が引き起こされてもおかしくない、と言えます。
また、姿勢による影響もあります。
特にスマホゲームなどをやる時には、どうしても猫背で前屈みになりますよね。
以前の記事でもお伝えしましたが、このような姿勢を続けると、首から上の血流が悪くなり、幸せホルモン「セロトニン」も低下しますから、気分の不調につながります。
最近では脳神経外科医の奥村歩氏が提唱した「スマホ認知症」というものもあります。
スマホを使い過ぎる若者が慢性的な認知機能障害になっている場合もあると。
ゲームやスマホのやり過ぎで色々な弊害があるわけです。
「なのでゲームはやめましょう!」
…これでは結論として乱暴すぎるので、別の視点からも書いてみます。
ある研究では、ゲームを全くやらない子供よりも、1日1時間程度ゲームをする子供の方が、幸福度・社交性・成績が上であった、との結果があります。
他にも、ゲームがストレスホルモンの「コルチゾール」を低下させた、との研究結果もあります。
じゃあ結局、いいのか?悪いのか?となると、大事なのは「時間」となります。
総合してみると、「1日1時間」程度が、脳やメンタルに対してちょうどいい効果を得られるのではないか、と想像されます。
また、長時間やる時も、合間で休憩を取るなどするべきでしょう。
私自身で人体実験をした結果(笑)、1日数時間ぶっ続けでゲームした日は翌日いっぱいくらい、気分が落ち込み気味になりました。
1時間で止める、あるいは1時間毎に10分運動をすると、その後も調子の良い日が続きました。
私個人の体験が参考になるかはともかく、何事も節度を持って行うことが大切という訳ですね。
いまの時代、子供以上に、大人がそれを求められているのかもしれない。
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